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コダーイ

 昨日の夜、サンウォン・ヤンのリサイタルを聴きに神奈川県民ホールの小ホールに出かけました。 大ホールは、オーケストラの仕事で年に1-2回来ますが、小ホールは弾いたこともなければ,聴衆として来たこともありません。(ちなみに大ホールは八代亜紀コンサートでした!)

 会場に行ってみると、規模はちょうどいいし、パイプオルガンが正面にあったりして立派なのだけれど、なんだかさびしい感じです。 照明とかのせいかなぁ、そこの席にすわっていると、なんだか21世紀の日本にいるとは思えない雰囲気です。

 主催者のかんたんな挨拶があって、サンウォン登場です。彼は年は僕より4つか5つ下ですが、僕がインディアナに行ったときにはシュタルケル門下のピカピカの生徒でした。いわば、僕にとっては兄弟子なんでしょうか? (余談ですが、NHKの朝の連続ドラマ「ちりとてちん」おもしろいですね、兄弟弟子の感覚とか、日本は独自です。。)

 曲目は、シューマンの5つの民謡舞曲、ブラームスのチェロソナタ1番、そしてコダーイの無伴奏ソナタでした。 コンサートは韓国人の画家の美術展のオープニングとして行われ、その画家が音楽を聴いてインスピレーションを受けて絵を制作する方のようで、マーラーの交響曲5番とか、音楽の曲名をつけられた絵がたくさん展示してあるようでした。そちらの作品はゆっくり見る時間がなくて残念でしたが。。

 さてサンウォンの演奏は、いつものように、高度な技術に裏打ちされた、きわめてノーブルで、よく考え抜かれたクラシックの王道をゆく演奏でした。 でもブラームスまでを聞いた時点で、もっと一歩踏み込んで、胸に迫るような音がほしくなったのも事実でした。

 そして休憩後のコダーイの無伴奏ですが、これは本当に圧巻の演奏でした。 チェロに詳しい方はご存知かもしれませんが、僕たちの師匠シュタルケル先生は、この曲のまさにスペシャリストで、この曲の演奏で世界中に名前をとどろかせた人です。 ある意味、先生のスタイルがあまりに強烈すぎて、ちょっと弾きにくいというのが僕の正直な意見なのですが、サンウォンはコダーイのフレーズを完全に自分の中で昇華させて、まさに彼の音楽にしていて、なんだか彼自身がその場で即興演奏をしているかのような錯覚にとらわれました。 これは再現芸術としては、ひとつの究極のかたちでしょう。 僕もコダーイは自分でも弾きましたし、人の演奏もたくさん聴きましたが、どうしても超絶技巧の凄さばかり誇張される演奏が多い中で、さらに一段階上の音楽の表現の段階で、ここまでやりきった演奏は、シュタルケル先生以外にはあまり聴いたことがなく、本当に感心しました。 

 なんだかまじめに評論してしまいました。ミヤケもやるときはやります。以前あるチェリストの演奏会を聞き、後日シュタルケル先生に感想をきかれたので、正直に答えたら、「おまえ、音楽評論家になれるな。」と言われたことがあります。皮肉の多い彼ですが、そのときは大真面目でしたよ、たぶん。

 コンサートのあと、サンウォンに会いに行って

「お前、すごいコダーイだったよ!」 ってまじめにほめたんだけれど、

「うわー、こんなぼろぼろ聴かれちゃった」とか言ってました。

本当に中華街行きたそうでしたが、予想通りホテルでレセプションがあり、なんだか大変そうなので、彼には残ってくれぇと懇願されましたが、今年、彼もまた来日するし、僕もソウルで現代音楽のコンサートがあるので、またゆっくりめしでも食おうぜ、と言って、失礼してきました。

 さてさて、今日は東京交響楽団のリハーサル、がんばらなきゃ。

 

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