雪山にいたチェリスト、昨夜無事帰還いたしました。
マイナス10度以下というのは、ほぼ20年ぶりに体験しましたが、いやあ身体にこたえました。 20年前というのは留学先のインディアナ州ですが、ここは夏は40度、冬はマイナス20度というえらく極端な場所でした。 そういえば昨日までいた山形も、最近埼玉の熊谷に記録を破られてしまいましたが、それまでは長い間日本最高気温の場所でしたよな、たしか。
さてさて今日からはぼちぼち楽器も弾かなきゃなりません。とはいっても実は2009年のミヤケさんはなんとえらいことか、正月元旦にもう弾き初めをやっていたのでした。 群響にいたときはニューイヤーコンサートが1日にあり、それで強制的に弾かされていたのですが、最近は自分のペースで3日くらいからちょっとずつチェロを触っていました。
今年は、元旦の夜に恩師K氏のところに遊びにいき、例の名器 (http://miyakevc.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-2a26.html 参照)を実際に弾かせてもらいにいったのです。ホールで聴いた音の印象がまだ残っているうちに、その楽器を弾いて感触を確かめて、参考にしたかったのです。こう書くとなんだか研究熱心で立派な人みたいですが、そうではなくただただ好奇心のカタマリ&自分がよりいい音を出したいという欲だけなんですよ。
僕は今までにいろいろな名器を触っています。そのなかにはヨーヨー・マのストラディバリもあるし、ゴフリラーやJBガダニーニ、アマティといった超一流のものもありましたが、今回のMも間違いなく一流どころの音でした。プロフェッショナルレベルのプレイヤーは、いい楽器に対する動物的な勘があり、弦をはじいただけでおおよそ、そのチェロのレベルがわかる、と僕は思います。ただし最近はそういう感覚を持った人が減ってきているし、そもそもいい音を出したいという欲求をもっている若い人が減ってきているように思えて心配ですが。。
新年早々オジサンのボヤキはこれくらいにして、Mを触って自分で思ったことがいくつかありますが、一番感じたのは自分の弦のセッティングの今一度見直しです。ここから先はチェロを弾く人以外にはちょっと興味のないことですが、オタクの領域に突入します。。
今チェロの世界で、主流の弦はラーセンですよね?有名チェリストの多くがとくに上2本の弦にソリストを使っています。僕自身もそうなんですが、この弦はやはりあまりにオートマチックで、個々の楽器本体の音や、倍音の構成が聞こえないのでは?個性がなくなっているのでは?と思ったのです。アマチュアの方には逆にいつ弾いてもある程度のいい音が保証されるという意味でありがたい弦ですが、ソロを弾くプロプレイヤーはもっとギリギリの線で勝負しないと、そのプレイヤーの存在意義に関わるかな?とすこし大げさですが感じています。
以前に書いたかもしれませんが、レーシングカーの世界にちょっと似ているんですよ。目的によってセッティングは違うべきなんですよ、一般公道を走るのならオートマのカローラがいいし、サーキットを走るのならフェラーリがいいんです。そのフェラーリを僕が運転しようとしたらたぶんその瞬間にエンストするようなプロフェッショナルセッテイング。
もちろんあまりに難しいセッテイングを追い求めると、逆にオーケストラや商業録音の仕事などではやりにくくなる部分もでてきそうです。ですが、自動的にラーセンソリストを選択しないで、もう少し自由度の高い弦の組み合わせを探していこうと思います。
マジメな話のあとで恐縮ですが、ちなみにゴルフのアイアンはやさしいものに買い換えました。。。公道でいつでも安定したそこそこ運転ができるような感覚で、易しくショットしていつも緑の芝生の上を歩いていたい、去年のようにがけの下とか、池のふちとか、林の中専門から脱却したい!
それってセッティングの問題以前???
最近のコメント